文体とは?身に付けるための3つのシンプルな考え方【人間性 × 正直さ × 場数を踏む】

どうも、シンです。
突然ですが、

  • 「文体」とはそもそも何?
  • 「あの人みたいな文体に憧れる」
  • 「自分自身のオリジナルの文体を手に入れたい」

と思ったことはありますか?
僕は、物書きを普段からやっているわけではないですが、日頃から読書をしたりノートや日記を書いたりするなかで、「自分自身の独自のライティングスタイル = 文体を獲得したい」と思うことが何度もあります。

僕自身は世の中へのアウトプットはまだ少ない方ですが、自分のEvernoteにはノートが現在1700ぐらい、紙のノートを含めると合計で10,000枚ぐらいは消費したんじゃないかというぐらい、ノートを書いてきた量には自信があります。(アウトプットが圧倒的に少ないのでもんもんとしています)

その過程で、
「こういうふうに書くと自分が納得する形になる」とか、
「こんな感じで書くと筆が進む」
とかいう感覚はおぼろげながら出てきたので、今回は特に「文体」というものにフォーカスを当てて少しまとめてみたいと思います。

  • 文体とはそもそも何のことを指すのか?
  • 自分の納得する、あるいはオリジナルの文体を獲得するために大切なシンプルな考え方

上記について、掘り下げていきます。

文体とは作者の世界観で、さらにそれを作る言い回しや論理展開のかたまりのこと

「文体」って意外に曖昧なものじゃないでしょうか。
文体とはなんですかと聞かれたらなんと答えますか?

僕はメジャーなところでは村上春樹や夏目漱石の著作が好きで大学生の頃よく読んでいた記憶がありますが、よくよく考えると、僕は彼らの作品の内容と同じぐらい彼らの文体が好きで読んでいたということに気づきました。

ではその文体とは何かと言うと、
具体的には、著者が好んで使う言い回しや、論理の展開の仕方、そういうもの全てが生み出す独特の世界観のようなものではないでしょうか?

その人に「文体」というものがちゃんとあると、その文章を見ただけで、「あっ、これはあの人の文章だ」とかわかったりします。文体とは文章の中の要素が作る作者の世界観で、その要素とは具体的には、表現の仕方や、言い回し、論理の展開などが挙げられます

文体は英語にすると「style/スタイル」なのでその著者のスタイルというともっとわかりやすいかもしれません。

例えば村上春樹のスタイルは何か、と考える。
スタイルとは村上春樹を村上春樹たらしめるものでそれはなにか。
それはおそらく人物や心理の独特な描写の仕方だったり、
独特な話の進め方だったり、論理の展開の仕方だったりする。
その文章のスタイルの特徴を言語化したもの。それがそのままその著者の文体になるのではないでしょうか。

ということで以降では、

  • 自分の文体を獲得するためには、具体的に何をすればいいのか?
  • 「あの人の文章だ」と他の人に思わせるにはどうしたらいいのか?

といったことを考えてみたいと思います。
先にネタバレをしておくと下記のような感じです。

自分の文体 = 人間性 × 正直なライティング × しっくり来るまで試行錯誤

少し詳しく書いていきます。

自分の文体を獲得する方法

文体とは、上辺のものではなく小手先のテクニックで作るものではありません。
文体とは簡単にいうとあなたの世界観であり、その世界観を現したもの。
そして世界観とはそのままあなたの人間性になります。
あなたの人間性がしかるべき形に表現されるとそれが世界観となり、文体となります。

そこから考えるとあなたが文体を獲得するためにするべきことは下記の3つです。

  • 自分の世界観を作る
  • 自分の違和感に正直になる
  • 試行錯誤を重ねる

もう少し詳しく説明します。

1. 自分の世界観を作る

まず自分がやるべきことは世界観を作ることです。そして自分の世界観を作るとは、具体的には自分の人間性を豊かにすることということでもあります。

自分を見つめてみる

自分の内側はどうなっているのかを知っておくべき必要があると思います。目に見える文字にしなくても、心の中で自分が何を大事にしているのか、何が好きで何が嫌いなのか、といったふうに自分という人物についてまずは知りましょう。

あらゆるインプットをする

具体的なアプローチの1つは、やはり本をよく読むことです。普段生活する中でも様々なことを感じますが、本というものは著者、あるいは登場人物、もしくはあなた自身の心の中の動きや頭の中の考えをわざわざ活字にして共有してくれる魅力があります

本読むことで初めて自分の中にある考えが顕在化されたり、自分がいる世界がどういう場所なのかを知ったり、自分の周りのこと、また自分自身をより深く知ることができます。本というのは他の人の考えを知る媒体であり、また自分の考えを代弁してくれるものでもあるからです

読書に限らずそういうインプットを繰り返していくことで、自分の人間性が豊かになったり、その情報からの取捨選択を通して、だんだんと自分が大事にしたい価値観、自分の世界観が作られていきます

以上から、文体とはテクニックではなくてまず大前提としてあなたの人間性から来るべきものであるということに納得していただけたでしょうか。

2. 自分の違和感に正直になる

次に踏まえるべきことは、「自分の違和感に正直になる」ということです。

これはどういうことかというと、自分の感じる違和感というのは「自分と自分の周りで起こっていることの間のギャップ」と言えます。違和感というとネガティブな意味にとらわれがちですが、ここではポジティブな意味でも捉えることもがきます。

要は違和感とは自分の人間性・世界観というアンテナがキャッチした情報です。
そしてそのキャッチしたものをしっかり捕まえる、ということを繰り返すことで自分の価値観や世界観がよりハッキリとしていき、自分の中で控えめに存在していたものがどんどん表に出てくることになります。

違和感を見逃さずにキャッチして言葉にする。そしてとにかく正直になる

違和感を違和感として見過ごさないこと。右から左へ受け流さずにそこにちゃんと注目してあげましょう。
日記でもノートでもそれこそブログでもいいのですが、そのキャッチしたもののありのままを正直に表現する。
ちょっとわかりにくいかもしれませんが、具体的には「常識とか、タブーとか、恥ずかしいとか、書くべきではない、書いても意味はない」というフィルターを無視して、頭の中の動きをそのまま書き写すという感じになります。

なのでここで大事なのは、「無意識に抑え付けられていることに気づいて、そこから自分を解放してあげること」です。

抑えつけられて、受け流したままだと、知らないうちに周りと同じ考えに侵されたり、思考停止の状態になって、自分の意見もよくわからない、という状態になってしまう危険性もあります。

だからこそ、「常に正直に」という意識でたくさんアウトプットをしていきましょう。

あと余談ですが、例えば極悪人や中身のあまりない人が「常に正直に」アウトプットをしても極悪で、中身のあまりないものにしかならないので、先ほど少し書いた「自分の人間性を豊かにする」というのも文体を作る上では重要になります。

この言わば、「自分の世界観を表にしていく作業」を通して「文体」と呼ばれるものが徐々に顔を出してくるはずです。

3. 試行錯誤を重ねる

そのあとは単純で、数をこなしましょう。

これはまだ記事をたいして書いていない自分自身への戒めでもあります。笑。とにかくこの違和感に正直になる作業を重ねに重ねることで、さらなる違和感を感じて、ああでもない、こうでもないというプロセスを経ます。

日頃から文章を書く

なのでそのためには文章を書く習慣を作ることが大事です。とにかく書き続けましょう。

方法がいくら頭でわかっていても、実際に手を使って文章を書くことを重ねなければ、得られるものも得られないですよね。頭でっかちになってしまうだけです。なのでインプットとアウトプットのバランスが大事だということになります。

そして場数を踏んで「あ、この感じがしっくりくる」という状態にたどり着けば、あなたの文体というのが完成するはずです。

まとめ:文体とは人物であるべき

ということで文体を獲得するためにやるべきことを紹介してきました。

僕がこの記事で一番言いたいのは「文体とは人物だ」ということです。

文体とは「自分という身体を然るべき形で紙の上に宿したもの」ではないでしょうか?
なんか難しいことを言っている気がしないでもないですが、つまり文体を獲得するにあたって、「体」という文字がある以上、あなたの人物、身体、つまりあなたの中身が先に必要だとことです。テクニックはその後から身につけても全然問題ありません。

  • 文体の獲得への道 = たくさんのインプット × たくさんの正直なアウトプット

と言うことでした。
僕自身も、皆さんもより良いアウトプットができるようなりますように。
それでは今回はこれで終わりです。

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